「天安門虐殺を忘れるな!」 天安門事件34周年集会が開催される

 平成元年6月4日に発生した「六四天安門事件」の発生から34年になることを受け、鈴木信行代表以下党員有志は天安門事件の抗議活動に参加した。

 日本国内で天安門事件に抗議する多くの日本人や、当時の民主派学生の指導者の周鋒鎖氏のほか、中国からの人権弾圧を受けている香港・南モンゴル・チベット・ウイグルの運動家とも連帯し、中国大使館に対する抗議活動を展開した。

 例年であれば、中国大使館に雇われたと思われる中国人留学生らの妨害があったが、今年はそうした妨害はなかった。

 午後からは文京区民センターで抗議集会を実施。150人近い人々が集まり、中国の人権弾圧について抗議の声を上げた。司会は荒木紫帆組織統制局長が務めた。党員有志は撮影や警備・受付などを担当した。周氏は当時使用された血染めのタオルのほか、Tシャツや資料を用いて天安門事件の凄惨さを語った。「日本は中華人民共和国を倒すのに重要な役割を果たしている」と対中国共産党という観点における日本の役割の重要さを指摘した。

 抗議集会では各民族の訴えとして、香港、ダライ・ダマ日本事務所、ウイグル、南モンゴルのほか、中国の臓器移植問題を啓発する団体がそれぞれ意見を述べた。

 ウイグル代表のサウト・モハメド氏は「天安門事件の学生指導者の中にはウイグル人もいたほか、ウルムチでもデモがあった」と当時の状況について語った。

 香港代表のウィリアム氏は「香港への弾圧はさらに悪化している。花一輪を持っただけでも逮捕される。香港では大きな活動はできないが、忘れてはいけないということを伝えたい」と香港の実情を絡めて説明した。

 集会後の記者会見にはNHK、日テレ、朝日新聞、産経新聞など主要メディアのほか、インターネットメディアなど多数が参加し、中国における人権弾圧の現状について、主に周氏にたずねた。

 夜はJR新宿駅南口で犠牲者を追悼するキャンドルナイトがおこなわれた。鈴木代表もキャンドルを持ち、哀悼の列に加わった。

 鈴木代表や党員有志はキャンドルや啓発する冊子を配り歩き、現場の展示物の陳列作業にも加わった。通行人が次々と足を止め、キャンドルナイトの様子を見守った。