日朝首脳会談から20年拉致被害者全員奪還デモ開催

拉致被害者奪還デモ

 9月17日、『9・17日朝首脳会談から20年!拉致被害者全員奪還デモ行進』を開催した。実行委員会を立上げ広く賛同人や賛同団体を募ったところ、多くの賛同が寄せられた。

 15時に常盤公園に集合し、加藤哲史実行委員の司会で出発前の集会をおこなった。

拉致被害者家族、多くの政治家も参加

 荒木紫帆実行委員長の挨拶から始まり、続いて家族連絡会元事務局長である増元照明氏より「拉致問題はまだ終わっていないと言うことを訴えたい」と発言があった。

 特定失踪者問題調査会代表、荒木和博氏からは激励のメッセージが寄せられ代読した。現役地方議員である、折本龍則浦安市議、原田陽子那珂市議からは、地元での今後の取り組みについて決意表明がなされた。

 その後、加藤実行委員により内閣総理大臣及び、内閣官房長官・拉致問題担当大臣に宛てた決議文が読み上げられた。

拉致被害者奪還デモ

あらゆる手段で拉致解決を目指そう

 前葛飾区議、鈴木信行党代表は挨拶の中で「葛飾区における全ての小中学校で『アニメめぐみ』のDVDを活用した授業を毎年繰り返しおこなっている。この様なことを各地で積み重ねていくことで、拉致問題が解決へと向かう手段の一つになるのではないか」と提言した。

 遠路大阪から駆け付けて来られた元衆議院議員西村眞悟氏は「この日は国家が恥をかいた日である。北朝鮮と交渉して拉致被害者が帰って来るという幻想を断ち切る日としてこのデモ行進に来た。スパイ防止法制定、軍備増強で国内の北の工作員を根こそぎ逮捕するのだ」と力を込めた。

銀座をデモ行進

 定刻15時半に常盤公園を出発。「拉致被害者を全員奪還するぞ! 」「日朝平壌宣言を破棄せよ! 」などと連呼しつつ、東京駅前、銀座を通り日比谷公園までの間、幸い台風の影響もなく曇り空の下を一時間半行進した。途中沿道から拍手で応えてくれる方も少なからずおり、拉致問題を風化させないという我々の決意を、少しでも示すことが出来たのではないかと感じた。

拉致被害者奪還デモ

原点に新しい運動を目指す

 終着地の日比谷公園での集会では、映像文化研究会代表稲川和男氏の挨拶に続き、再び増元照明氏より「家族の方々をもう待たせる訳にはいかない」と日本政府、外務省のさらなる働きを望む発言があった。

 ブルーリボンの会北関東加藤欣一氏、NHK党幹事長・つばさの党代表黒川敦彦氏、救う会青年の会代表山本閉留巳氏と決意表明が続き、主権回復を目指す会代表西村修平氏がマイクを取ると「政府や自民党に問題解決をお願いして来たという体制が、この20年の停滞を生んでいる。我々においても新しい運動を構築することが求められている」と提言がなされた。

 そよ風顧問中田梅子氏は「自分の子供が拉致されたらどう思うか、原点に戻って考えていくべき」と身近な問題として捉えることの大切さを訴えた。

 朝鮮総連を更地にする会の佐藤悟志氏は、我国の国家暴力発動を訴え、政府の覚悟を問うた。

 デモ集会の総括で、外国人参政権に反対する会東京代表村田春樹氏は「拉致被害者奪還のために超法規的措置を発動すれば良い。人命は地球より重い?横田めぐみさんの命は地球より軽いのか!」と未だ解決に至らない現状に苦言を呈した。

 20年前、北朝鮮による拉致犯罪が明るみに出た折には、日比谷公会堂での集会に抗議の意志を持った大勢の人々が参集し会場の外に溢れかえった。

 しかしながら今回のデモは100人弱の参加者に止まる結果となった。我々の力不足を痛感すると共に、「拉致被害者をあらゆる手段を持って取り戻す!」という決意を新たにした。

拉致被害者奪還デモ

(報告・荒木紫帆)